プラレール 2スピード・ギミック型シャーシの取り扱い 分解方法・ギア構造など

プラレール 2スピード・ギミック型(切替式)ギア構造

2スピード・ギミック型(切替式)

発売から50年経つ商品です。電池で動く電車ですが、構造が進化しています。
今回は、単三電池を使用して2スピード・スイッチOFFで手転がし遊び可能な2スピード・ギミック型シャーシについて調べました。発売年代は「1990年代後半〜2000年代前半」 が中心だそうです。

主な車種

小田急系
小田急 ロマンスカー VSE(50000形)

小田急 ロマンスカー MSE(60000形)
小田急 ロマンスカー EXE(30000形)
新幹線系
E5系 はやぶさ(初期ロット)
E6系 こまち(初期ロット)
N700系 新幹線(一部時期)
特急・在来線
成田エクスプレス(253系/E259系 初期)
サンダーバード(681・683系 一部)
スーパーあずさ(E351系 初期)

分解方法

シャーシとボディ

シャーシ裏の全部のネジをはずす。(ネジはとれません。)

スイッチカバーとモーターカバー

それぞれのネジ(5箇所)をはずす。

ギア部と電池ボックス

スイッチをOFFにして、前部のネジを外し、フック部のツメを外して開きます。
ギア部のギアが外れないように、ゆっくり上に持ち上げるよう開きます。

「2スピード・ギミック型(切替式)」系のシャーシ(ギア部)

中央 スプリング付きの縦軸ギア
バネ(スプリング)+上下に動く白いギア軸
右側(モーター側)
異なる 2つのギア
左側(スイッチ側)
底面レバーで動くギアと車軸へ駆動力を伝える空回りするギア
大小二つの変速ギアと車軸へ駆動力を伝えるギア
スイッチ
左 OFF モータ停止 中 ON(定速) 右 HI(高速)
手動で切替える方式。

ギア構造

① 高速ギア(高速用ダブルギア)モーター直結
② 減速ギア(低速・高トルク用ダブルギア)
③ スリップギア(クラッチギア/トルクリミッタ)バネ付き

*二つのギアがバネで押さえらていて強い力が加わると右のギアが空転します。
④ 上:車輪直結(空回りギア)ギア⑤上のアスクルギアから駆動力を得る
色:青緑
フリーの時は車輪と連動して空転する。
下:ダブルギア(空回りギア)が上下へ動くことで⑤のダブルギアの噛み合う相手を変える
色:白
*このシャーシ最大の特徴部品
⑤ 上:④上ギアを駆動させるギア オフ時は④上ギアからの車輪の回転で空転
下:最終減速ギア(ダブルギア)④ダブルギアの上から駆動力を得る

スライドスイッチの仕組み

スイッチをスライドさせて④下のギアを動かし⑤下ギアとの噛み合わせを変化させます。
この組み合わせて停止と走行(定速・高速)を変えています。

スイッチOFF(モーターOFF)

④のダブルギアは最下部で⑤のダブルギアと噛み合わない

スイッチON(モーターON)

④のダブルギアは③から駆動力を得る。
④のダブルギア小が上がり⑤のダブルギア大(下側)と噛み合い⑤上ギアが回り④上ギアを介して車軸を回す。

スイッチHI(モーターON)


④のダブルギアは③から駆動力を得る。
④下のダブルギアがさらに上がり
⑤下のダブルギア大(上側)と④のダブルギア大が噛み合い⑤上ギアが回り④上ギアを介して車軸を回す。
二段階の速度変化を物理的にギアを動かすことで実現しています。

モーターのON・OFFの仕組み

スライドスイッチの下部で押さえてON・OFFさせます。
分解する時は、スイッチOFF状態でおこないます。

モーターとの接続

電池からのU字型の電極板でモーターのターミナルを上から押さえ接続します。
ターミナルを電極板のU字の間に挟まなくても上カバーの押さえで密着できます。

多い故障と対処

動かない

多くの場合、電池の低電圧(エネループ系)とモーターの固着(長期間不使用)

① スリップギア(クラッチギア)の空転・滑りっぱなし

症状
いつまでたっても低速のまま
平地でもスピードが上がらない
モーター音はするが進まない
原因
クラッチ面の摩耗
グリスの付けすぎ(致命的)
バネのヘタリ
対処
クラッチ面の脱脂(無水アルコール)
グリス完全除去(※ここは無給油が原則)
バネ交換 or わずかに伸ばす(応急)

② グリス劣化・固着(実質ブレーキ状態)

症状
発進が極端に遅い
途中で止まる
指で回すと重い
原因
古いグリスが蝋状に硬化
ホコリ混入
対処
全バラ → 洗浄 → 再グリス
※歯面のみに極少量

③ モーターのトルク低下(寿命)

症状
電池新品でも遅い
坂で止まる
クラッチが噛み込まない
原因
ブラシ摩耗
コイル劣化
対処
モーター交換(FA-130系互換)
低電圧慣らし運転

④ ギア割れ(ピニオン/中間ギア)

症状
ガタガタ音
片輪しか回らない
一定箇所で引っかかる
原因
経年劣化
過負荷(坂+長編成)
対処
ギア交換
瞬間接着剤は非推奨(再破損)

⑤ スリップギアの“噛みっぱなし”

症状
いきなり高速発進
2スピード感が消失
原因
バネ折損
クラッチ面の変形
対処
バネ交換
実質「一定速シャーシ化」

⑥ 車軸・ベアリング部の摩耗

症状
キーキー音
速度ムラ
原因
無給油運転
軸の偏摩耗
対処
軸受け部のみ微量給油
重症ならシャーシ交換

⚠️ やってはいけない整備 TOP3

❌ スリップギアにグリス
❌ 接点復活剤をギアに吹く
❌ 強い溶剤(パーツ溶ける)